2025/12/18
ズーン、シーズン3あたりから出てくる敵のヴェクナ。もっと骸骨っぽい? ストレンジャーシングスが最終章ということで、一気に見た。1~5の最初まで。 だいぶながいけど続きが気になるから一気に見ました。怪物系のモンスターパニック映画かと思ったら、スタンドバイミー感あったり異次元世界に行ったり来たり、超能力を使ったり。だいぶファンタジーだった。インスピレーションを受けたのは、超能力を使ったときに鼻血が出る。怪物の仕様と、裏の世界の出入り口。裏の世界は、時が止まったような、本当に異世界を表現していて見入った。木が多く、全体的に赤く暗い景色はよかった。また、ヴェクナとの、精神世界は一新、平和な世界観が漂っていた。 友情や恋愛や、家族愛などの様々なテーマが入り組んでいて、シーズン1から続く成長がところどころ見れるのがこのドラマのいいところです。 Stranger Things 感想 ―これは友情と成長の物語だった― Netflixドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』は、SFやホラーという枠を超えた、「心の物語」だと感じた作品だ。1980年代のアメリカというノスタルジックな舞台で描かれるのは、怪物との戦い以上に、人と人とのつながり、そして成長である この記事では、ネタバレを抑えつつ、『ストレンジャー・シングス』がなぜ多くの人の心を掴んだのかを、自分なりの視点で綴っていきたい。 1. 80年代ノスタルジーが生む没入感 まず強く惹きつけられるのが、1980年代の空気感だ。自転車で町を駆け回る少年たち、アーケードゲーム、シンセサウンドの音楽。どれもが「少し昔の記憶」を刺激し、物語に自然と引き込まれていく。 このノスタルジーは、単なる装飾ではない。どこにでもありそうな日常だからこそ、そこに“未知”が侵入したときの違和感と恐怖が際立つ。平凡な町が舞台であることが、物語のリアリティを強くしている。 2. 少年たちの友情が物語の核になる 本作の中心にあるのは、マイク、ダスティン、ルーカスという少年たちの友情だ。彼らは完璧なヒーローではなく、怖がり、迷い、時には衝突する。それでも「仲間を見捨てない」という選択だけは決して手放さない。 特に印象的なのは、大人に頼らず、自分たちの頭で考え、行動する姿だ。無邪気さと勇気が同居する彼らの姿は、観る側に「かつての自分」を思い出させる力を持っている。 3. イレブンという存在が示す“居場所” 謎の少女イレブンは、本作を象徴する存在だ。強大な力を持ちながらも、彼女自身はとても脆く、不器用で、孤独を抱えている。 イレブンの物語は、「力を持つこと」よりも、「誰かに必要とされること」の方が人を強くする、というメッセージを静かに伝えてくる。仲間と出会い、少しずつ感情を知っていく彼女の姿は、とても人間的で胸に残る。 4. 裏側の世界と大人たちのドラマ アップサイドダウンと呼ばれる裏側の世界は、単なるホラー演出ではない。それは登場人物たちの恐怖、不安、後悔といった内面を映し出す“影”のようにも感じられる。 また、母ジョイスや警察署長ホッパーといった大人たちの物語も重要だ。子どもを想う必死さ、過去の喪失と向き合う姿が描かれることで、物語はより深く、世代を超えた共感を生んでいる。 まとめ:恐怖の先に残る、温かさ 『ストレンジャー・シングス』は怖い作品でありながら、見終えたあとに心に残るのは恐怖よりも温かさだ。友情、家族愛、居場所を求める気持ち――それらが、未知の世界に立ち向かう最大の力として描かれている。 この作品が多くの人に愛される理由は、派手な設定ではなく、「人の心」を丁寧に描いているからだと思う。だからこそ、『ストレンジャー・シングス』はただのドラマではなく、記憶に残る物語になるのだ。
Drawing after work, little by little
2025/12/16
仕事のあと、少しずつ描くということ 仕事を終えたあとの時間は、正直なところ、体も心も疲れていることもある。「今日は描こう」と思っていても、椅子に座ったまま動けなくなる日もある。それでも、机に向かい、紙を広げ、ペンを手に取る。ほんの数分でもいいから、線を一本引いてみる。5分間やってみると、意外と続けられるという。でもまぁ無理しないで。 仕事のあとに描く絵は、集中力も完璧さも足りない。思うように描けず、線が迷い、色も濁る。「こんな状態で描いて意味があるのだろうか」そう思うことも何度もある。 けれど、不思議なことに、少しずつ描くことを続けていると、その時間が自分を整えてくれることに気づく。上手く描くためではなく、評価されるためでもなく、ただ自分に戻るための時間。精神統一みたいなもの。 仕事の中では、効率や正しさが求められる。でも、絵を描く時間には、急ぐ必要がない。途中で終わってもいいし、完成しなくてもいい。今日描いた線が、明日につながらなくてもいい。 ほんの少しでも描いたという事実が、「自分は今日も描く人だった」という感覚を残してくれる。それは大きな自信ではないけれど、静かで、確かな支えになる。 仕事のあと、少しずつ描く。それは上達のためだけではなく、自分の気持ちを置いておくための行為なのだと思う。続けられない日があってもいい。それでもさ、息を吸うように絵を描きたいよね。と思う。 little by little After work, I am often tired, both in body and mind.Even when I want to draw, there are days when I can barely move. Still, I sit at my desk, open my sketchbook, and pick up a pen. Even one small line feels enough. Drawings made after work are never perfect.My focus is weak, lines hesitate, and colors do not always turn out the way I imagine. Sometimes I wonder if drawing like this has any value. Over time, I realized something important.Drawing after work is not about improvement or productivity. It is a quiet moment to return to myself. During the day, I am expected to be efficient and correct. But when I draw, there is no need to rush or prove anything. I do not have to finish a piece.I do not have to create something beautiful.Stopping halfway is allowed. What matters is the simple fact that I drew today.That small action reminds me that I am still an artist. It is not a strong confidence, but a gentle support that stays with me. Some days I skip drawing, and that is okay.When I feel ready, I come back to the paper.Little by little, one line at a time.
2025/12/15
Even though I love drawing, there are times when it becomes difficult.Sometimes, Loving to Draw Feels Painful Drawing is something I truly love, yet there are moments when it becomes heavy. I practice, I struggle, I compare myself to others, and I wonder if I am growing at all. Even so, I keep drawing. Because creating images is the only place where my feelings can quietly exist. This piece is for artists who feel lost, tired, or unsure, but still choose to pick up a pen and continue. 絵を描く人が抱えやすい悩みとは 絵を描くのが好きなのに、なぜか苦しくなる瞬間はありませんか。 描いても描いても上手くなっている気がしなかったり、誰かの絵と比べて落ち込んでしまったり。本当は楽しいはずなのに、いつの間にか不安や迷いを抱えながら描いている。 それでも、描くことをやめられない。紙と向き合う時間や、色を重ねる瞬間が、自分にとって大切な場所だと分かっているからです。 この記事では、そんな絵を描く人が抱えやすい悩みについて、同じ目線で、静かに言葉にしていきます。最初に言っておくと、他人と比べることは無意味です。比べるなら過去の自分です、常に前の自分と比べていけば自分が上達していると、わかるはずです。 上手くなっている実感が持てない 多くの描く人が最初にぶつかるのが、「成長しているのか分からない」という悩みです。 毎日描いているのに、昨日の自分と比べて何が変わったのか見えない。SNSを開けば、完成度の高い作品が次々に流れてきて、自分の絵が急に頼りなく見えてしまう。 でも、成長は目に見える形で現れるとは限りません。線が少し迷わなくなった、色を置くスピードが早くなった。そうした小さな変化は、描いている本人ほど気づきにくいものです。それに、これから一生描き続けると思ったら、この数年はあっという間です。ゆっくり上達していけばいいのです。そして、自分のオリジナルの自分の絵柄を手に入れましょ! 正解が分からず、迷ってしまう 絵の世界には、明確な正解がありません。デッサン、構図、色彩、表現方法。調べれば調べるほど情報は増え、逆に迷いも深くなっていきます。 誰かの描き方を真似してみても、自分の手にはしっくりこないことも多い。「自分は間違っているのではないか」そんな不安を感じる人も少なくありません。 けれど、その迷い自体が、自分なりの表現を探している証でもあります。どんな絵でも、自分の絵として完成させていれば表現できているのです。それって素晴らしいことよ。 描く時間が取れない、集中できない 描きたい気持ちはあるのに、仕事や生活に追われて時間が取れない。やっと時間ができても、疲れて集中できない。 描けなかった日の自分を責めてしまい、それがまた次の一歩を重くする。この繰り返しに悩む人も多いです。 でも、描けない時期があるのは自然なこと。止まっているように見えても、心の中では何かが少しずつ積み重なっています。大丈夫です。少しでも数分さえあればスケッチをしてちょっとずつちょっとずつ、成長していこう! まとめ:悩みながら描くことは、悪くない 絵を描く人は、悩みや迷いを抱えながら、それでも描いています。 上手くなりたい気持ちも、不安になる心も、すべて「大切に描いている証」。 もし今、立ち止まっていると感じているなら、それは決して無駄な時間ではありません。 悩みながら描くことも、絵を描く人生の一部。その歩みは、ちゃんと前に進んでいます。 では!
2025/12/14
上達するには… と、自分の意見になるけど、とにかく模写をすることである。スケッチもいいですね。 当たり前のことだけど、毎日ペンを握って紙に描く。 想像したことを実際に絵にしてみる。これは別に自分の絵に納得しなくても大丈夫。頭の中で、とにかく細かく意識する。手はどうなっているかとか~上手くいかなかったら、実際にどうなっているかを見る。ここは観察。観察するべし。そして、それを見ずに想像しながら書いてみる。それを毎日ひたすら繰り返す。 どれもそうだけど、継続が大切だからね。 そうすると上達の道が開かれるのだ。
ギレルモ・デル・トロのフランケンシュタインはただのホラーではない。人間味あふれるニューマンドラマがそこにある。
2025/12/13
本日の動画 https://youtu.be/mDnjVjGae8M?si=_aH29aerj-GOiqAE 今回のブログ、音声でも聞けるよ。 本題 最近寒くなったからな体調管理に気を付けてくれよな 体を温めるにはまず運動、スクワットで下半身を動かしたりすると温まるぞ。食べ物は、温かい飲み物はもちろん、唐辛子などカプサイシンを取り込むと温めてくれるぞまた、しょうがもいいよな。 味噌汁にしょうがをいれると、いいパンチになるんだぞ。 あとはお風呂であったまってくれよな。 ビタミンも十分にとって、中から免疫力を高めよう。 そこでやっぱトマトジュースがいいかもしれんな。気軽にリコピンをとってくれ。 後、睡眠。運動・睡眠・食事(栄養) これが基本だお。 あと手洗いうがい、これほんと大事。 というわけで気を付けてくださいね。 そうそうそれでさ ネットフリックスのギレルモ・デル・トロのフランケンシュタイン、面白かった。どう面白かったかというと、人を作る側と、作られる側のストーリー構成になっていて。望んで作ったのにこうじゃなかったという葛藤、そして勝手に作られたのにモヤモヤさせられしかも命が終わることがないという絶望。 そこに希望はあるのか? そういった、どちらの感情も上手に表現されていて、非常に見ごたえがある作品になっていた。2時間越えという、長いストーリーながらも、休憩しながら見てたけど。ありあまる、ストーリーを見せてもらったと思う。ただの怪物ではない。彼は人間以上の人間だ。
2025/12/11
https://youtu.be/TmEaiiCXbF4?si=cBaJ3UyWh3ZNY4fP Google AI Studio 今回使ったソフトはこちら。かなり優秀だ! https://aistudio.google.com/generate-speech まず話し方が自然で、特に調整しなくてもしっかりと喋ってくれる。前は、機械音声っぽい感じだったけどこれはかなり自然に話してくれる。人間のような感じでしゃべってくれるから、とても使い勝手がいいと思う。いつのまにかこんな進化をしていたなんて、僕は感動した。今後とも、動画を作成するうちに説明していこうと思う。
2025/12/7
Illustration oplus_5120 描き方 まず画材です。 ホルベイン水彩絵の具 ホルベインウォーターフォード細目 F4サイズ ホルベインソフトパステル 絵具でザックリと書く。ソフトパステルで上乗せするので、ぼんやりで大丈夫。ソフトパステルは、叩くように色を乗せていくといいかもしれない。描くようにするとゴッソリ粉がつく可能性がある。難しい画材だと思った。 水彩を広げるとき、私はいつも「今日はどんな景色が生まれるんだろう」と少しだけ胸が高鳴る。絵を描くという行為は、私にとって “風景を迎えにいく旅” みたいなものだ。そして今回の作品は、まさにその旅の途中で出会った、静かな森の一瞬の記録。 最初に筆を走らせたのは、水辺の深い青だった。青と緑の境界線はいつも予測できない。水のようにゆっくり混ざったり、突然弾けるように滲んだり……。その偶然性が水彩の醍醐味で、何度描いても飽きない理由だと思う。 しばらく色を眺めながら乾き具合を確かめていると、湖の奥に “白い森” の形がゆっくり浮かび上がってきた。木々を描くときは、大きく描かずに、あえて細く、軽く筆を動かす。白い幹が暗い背景に立ち上がると、まるで霧の中から木々が姿を現したように見えてくる。 そしてこの絵を描いている最中、ずっと感じていたのは「音のない世界」だった。森の奥深くで、風の音も鳥の声も届かないような…ただ、湖面だけがわずかに揺れている時間。自分の手を動かしながら、まるで絵の中に吸い込まれるような、不思議な感覚だった。 色を少しだけ濁らせたブルーグリーンは、水底に沈んだ石や影を表している。透明な水彩でも、こうした “曖昧な影” を作ることで、風景に深さが生まれる。木々の黄色い葉は、ほんの少しだけ明るい色を置いて、光が差したように見えるようにしている。 仕上げの段階で、私はいつも絵と少し距離を取る。全体の空気がひとつにまとまっているか、余計な線はないか、呼吸を止めて確かめる。この絵を離れて見たとき、湖面がふわりと揺れたように見えて、思わず小さく息を吐いた。「あぁ、今日はこの風景に出会えたんだな。」そんな気持ちになれた。 絵を描く時間は、私にとって現実から少しだけ外れた、静かな場所へ行く方法。誰かに見てもらえるなら、それはなおさら嬉しい。わずかな時間でも、この森の静けさに触れてもらえたら、そんな幸せなことはない。 水彩は本当に気まぐれで、思い通りにならないことも多い。でもその予測不能さが、風景の“生まれる瞬間”をつくってくれる。今回の絵も、偶然と意図が重なってできた、小さな奇跡みたいなものだ。 また新しい景色を描けたら、ここで紹介したい。水彩の旅は、まだまだ続いていく。
2025/12/4
ふと朝に思ったことを募っていきます。芸術とは絵もそうですし、音楽や、陶芸などたくさんのものがあります。その中で、絵を描き始めたのは、ただ「好きだから」という理由だけで筆を握っていて趣味の延長で、気が向いたときにキャンバスを広げていただけだった。けれど、その小さな入り口は、いつの間にか私の人生の大きな軸へと変わっていきました。 色を置くたび、線を引くたび、不思議と胸の奥が満たされて描くという行為は、いつしか私にとって「生きている実感」そのものになっていたということ。そして気づけば、私は“自分がここにいた証”を残したいと願うようになっていた。 絵は、時間が経っても消えない。見る人がいる限り、そこに息づき続ける。たとえ私がいなくなったとしても、世界のどこかで、私の描いた色や光が誰かの心に触れ続ける——そのことが、ものすごく尊く思えた。 だから描き続けているのかもしれない。自分が生きた証を、静かに、着実に積み上げていくために。 そして、もうひとつ大切にしていることがあって。絵を見てくれた人が、ほんの数秒でも私の世界に触れてくれるということ。 数秒であっても、その人の人生の一部の時間をいただいている。その“時間”は取り返しのつかないもの。戻らない、積み重ねられていく、かけがえのないもの。 その一瞬を私の絵に向けてもらえるというだけで、本当にありがたいと思います。 そして、そのわずかな時間の中で、もしも心が震えたり、美しいと思ってくれたり、なんとなく胸が熱くなったり—— そんな“感動”が生まれたら、それは私にとって何よりの幸せ。 誰かの貴重な時間を使って、私の世界に足を踏み入れてもらえている。それがどれほど素晴らしいことなのか・・言葉では言い尽くせないけどその価値を思うだけで、今の私の心は満たされていきます。 だから私は描き続ける。今日も、明日も、これから先も。ペンが握れるまで。 誰かの一瞬を、少しだけ温かくするために。そして、自分が生きていた証を静かに残すために。私の絵を見て感動していただければ幸いですし、思いを届けたいですね。
2025/12/2
水彩で風景を描くとき、私はいつも静かな場所に心が連れていかれる。今回の絵は、まさにその“静けさ”そのものだった。波が寄せては返すように淡く広がるブルー。草むらの緑に混じる小さな黄色。そして、岸辺に置かれた小さな船。 描きながら、そこにある「音のない時間」を自分の中で確かめていくようだった。When I paint landscapes with watercolors, my mind is always taken to a quiet place.This painting was the very embodiment of that "tranquility." 体験:水と色が導いてくれた風景 筆にたっぷり水を含ませ、紙の上にのせた瞬間、ブルーがゆっくりと広がっていく。それは湖面が揺れるみたいで、形を決めるよりも“流れるままに任せる”時間が始まった。 背景の青は、何度も重ねず、あえて曖昧なままにした。遠くの山も、淡い緑がひと刷毛だけ。その曖昧さの中に広がる余白が、見る人に想像の余地を残してくれる。 岸辺に置いた小さな船は、もっとも慎重に描いた部分。細いラインで形を取っていくと、にじんだ水面の中で静かに浮かぶ影が生まれた。「この船は今、誰を待っているんだろう」そんな物語を感じた瞬間、私の筆は自然と止まり、この風景に“息”が宿ったように思えた。 時間:止まったようで、流れている 水彩の魅力のひとつは、紙が乾いていく“時間”そのものが画面に刻まれること。濡れたところに色を置けば、じわじわと動き出す。乾きかけのところに重ねると、エッジが生まれる。完全に乾くと、淡い境界が静かに定まる。 描きながら、私はその“時間の変化”をずっと見つめていた。 ・波の動きのように広がるブルー・風を含んだ草むらの揺れ・日の光を吸い込むように淡い黄色の小花・岸辺の砂のざらつきを思わせる筆跡 これらはすべて、画面に残った「小さな時間の結晶」たち。 不思議なことに、水彩は完成するまでのすべての過程が作品の一部になる。そのおかげで、この風景は“今にも動き出しそうな静止画”になった。 感情:静けさの中にある、ほんの少しの切なさ 描きながら、胸の奥にふわっと広がっていったのは、懐かしさに似た静かな感情だった。 海辺の風景は明るいもののはずなのに、どこかに“少しだけ切ない気配”がある。 それは、波打ち際に置かれた船のせいかもしれない。乗る人のいない船は、まるで思い出の断片のように見える。過去に誰かがそこにいた気配をうっすら残しながら、今はただ静かに佇んでいる。 描き終えたとき、私はその船がとても愛しく思えた。 「誰も乗っていなくても、そこに存在している意味がある」 そんな気持ちが浮かんできて、胸が少しあたたかくなった。 水彩が教えてくれる“心の風景” 水彩は、形よりも気配を描く画材だ。風の向き、空気の揺れ、時間が過ぎていく音……それら目に見えないものを色と水で描けることが、この画材の一番の魔法だと思う。 今回の絵を描きながら、私は“静けさに浸る時間”を久しぶりに味わった。 波が揺れ、風が通り、誰かの気配が残る海辺。そこに置かれた小さな船は、まるで「忘れてもいい思い出」をそっと見守っているようだった。 絵を描くたびに、自分の中にある小さな感情がひとつずつ形になる。それをまた次の作品に持っていける。そんな積み重ねが、きっとこれからの制作を支えてくれる。
2025/12/1
https://youtu.be/RkV8VC1OhJ4 YouTubeでも見れます♪ 水彩絵の具で馬を描く。筋肉の張りや骨格の流れが一筆一筆に現れるのだ。今回の馬は、〈風と一緒に描いていくような感覚〉が先に来た。色のにじみと線の揺らぎがうまくかみ合い、一つの静かな世界が紙の上に広がっていった。背景をグレーにしたのは、哀愁を漂わせるため。 ここでは、その制作の裏側にあったノウハウや試行錯誤、描きながら感じたこと、そして次への挑戦についてまとめておく。水彩と向き合う時間が、また新しい扉を開いてくれると信じて。 1. ノウハウ:ペンの呼吸と水彩のやわらかな広がり 今回の馬は、まずペンで最小限の輪郭だけを置くところから始めた。正確さよりも“流れ”を重視し、あえて全てを描きすぎないよう意識した。 首のラインは一気に流れるように引く。馬の生命力は、この一本に宿る。ためらうと動きが止まってしまうから、息を止めてスッと引く。 たてがみは細い線をばらつかせる。ペンの揺れがそのまま風の揺れに変わる。水彩を重ねることを前提に、あえて少し乱す。 水彩は“水→色”の順で置く。下地を濡らしておくことで、ブルーが自然に広がり、馬特有の筋肉の丸みや陰影が柔らかく表れる。 今回の色は、青と紫を主体にした。馬らしいブラウンや黒ではなく、あえて“空気の色”で描くことで、現実の生き物ではなく〈風の中の記憶〉のような存在にするための選択だった。 水彩は、紙の吸水性・水の量・乾く速度の3つで表情が決まる。その3つがうまく揃ったとき、水彩はまるで自分で動き始める。今回の馬は、その“動き始めた瞬間”に出会えた絵だった。 2. 試行錯誤の過程:形を追わず、流れを追う 動物を描くとき、どうしても「正確に描こう」という気持ちが邪魔をする。馬は特に筋肉の構造が複雑だから、描こうとすればするほど固くなる。 そこで今回は、思い切って正確性よりも**“動き”と“余白”**を優先した。 ● 失敗①:最初の色が濃すぎた ブルーを置いたとき、濃度が強くて馬が重く見えてしまった。そこで、紙が乾く前にティッシュで軽く押さえ、色を引き上げる。水彩は「取り戻せる画材」でもある。 ● 失敗②:背景がにごった 背景のグレーが濁り、馬と同化してしまったので、一度完全に乾かしたあと、薄いグレーを“横方向に流す”ように再配置した。 結果として、背景に広がる“風の流れ”のような模様が生まれ、馬の動きを自然に引き立ててくれた。 試行錯誤は、絵を壊してしまう不安と隣り合わせ。でもその過程こそが、最後に“もう一歩踏み込めた作品”を連れてきてくれる。 3. 得られた感情:静かな強さと、儚い存在感 描き終わったとき、胸の奥にひとつ芽生えた感情がある。 それは、“強さと儚さが同時に存在する”という不思議な感覚。 馬は本来、力強く、荒野を駆け抜ける生き物だ。けれど今回の絵の馬は、まるで霧の向こうから一瞬だけ姿を現したような、淡く静かな存在だった。 色を最小限に抑えたからこそ生まれた透明感 ペンの線が語る呼吸 水彩のにじみがつくる不確定さ この3つが合わさると、動物は“生きている瞬間”だけを切り取られたような表情になる。 描きながら、私はずっとこの馬の“静かな眼差し”に心を掴まれていた。強さではなく、かすかな哀しみのような、優しい迷いのような……そんな感情が、淡いブルーの中に宿っていくのを感じた。 4. 感動と経験:水彩が教えてくれた“流れに任せる勇気” 水彩はコントロールできない。でもだからこそ、偶然が最高の味方になってくれる。 今回の馬の影も、最初は狙った形ではなかった。でも、色が広がり、乾きかけの部分と混ざったときに、筋肉の丸みとして生き始めた。 「意図しない美しさ」を受け入れることで、絵が自然と深くなる。これは何度描いても毎回気づかされる、水彩の魔法だと思う。 そして、この絵を完成させたとき、ひとつ確信した。 水彩は、技術よりも“委ねる勇気”が大事。 線を描き、色を置き、あとは水に任せる。それこそが、水彩でしか描けない世界なんだと改めて実感した。 5. 挑戦:もっと自由に、もっと物語を描きたい 今回の馬を描いてみて、「もっと描きたい」という気持ちが強くなった。 風の馬 霧の中の馬 夜明けの海を走る馬 神話に出てきそうな幻想馬 動物と水彩の相性は、本当に抜群だ。にじみ、透明感、色の揺れ……全部が動物の生命の一瞬を切り取ってくれる。 次は、さらに余白を大切にした“物語のある馬”を描いてみたい。スピードでも、正確さでもなく、〈心の動き〉を描ける一枚を。 挑戦は続く。水彩と一緒に、まだ見たことのない世界へ行く。
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